Novel
5年間尽くした彼女が親友と体を重ねていた。だから僕は彼女の誕生日に『最高のプレゼント』で全てを終わらせることにした
黒崎湊は、五年付き合った恋人・白石響子との同棲生活を信じ、誕生日にプロポーズするため婚約指輪まで用意していた。だが響子の不自然な残業や嘘を追ううち、彼女が湊の会社の同僚であり友人でもある天野玲司と関係を持ち、自分を嘲笑していた事実を知ってしまう。崩れた未来を前に湊は静かに復讐を始め、玲司の仕事の信用を失墜させ、響子のバッグに仕込んだ録音と不貞の証拠をそろえる。そして響子の誕生日、プロポーズの場になるはずだった高級レストランで二人を招き、音声と写真、慰謝料請求、空の婚約指輪ケースを突きつける。完璧な断罪は二人の人生を砕く一方で、湊自身にも愛した時間の喪失を突きつける。裏切り者たちは破滅するが、湊の手元にも失われた五年と空虚だけが残る。